kanakoguma2007-01-26



夕方、
仕事で録画した画像を編集中のこと。
流れてくる音に、涙がこみ上げた。


それは、
生徒の合唱コンクールの映像で、
あたしが口ずさめるほど良く知ってる曲を歌っていて、
全員で服を揃えてきて、
女の子の慣れないネクタイが曲がってたりして、
ソロを歌う子の手が震えてて、
体ごと歌ってる子もいれば、
全然気のない子も中にはいて、
ここ一番で指揮者が手のひらをひらひらとさせたら、
クラス全員がふわっと笑みを浮かべた、一瞬。



感動泥棒になるつもりなんてないって思いながら、
毎度毎度、
行事のたびにひそかに涙する。
色んなことを思う。


4月から背が伸びたね〜。
良かった、今日は学校に来られたんだね。
まさかこの曲がこんな風にアレンジできるとは。
最後の一週間の追い込みが効いてるね。
昨日の熱は下がったの?
練習不足だなんてウソばっか!・・・



自分の中にある様々な光景が思い出されて、
もうあのときには戻れないっていう寂しさなのか、
同じ時間は二度と過ごせないっていう諦めなのか、
単純に郷愁を誘われるのか、
それはわからないけど、
流れてきた響きの深さに心を打たれて、
どうしょうもなくて、
こみ上げてきた涙が一筋。
重なる景色がまたひとつ。




歳を重ねても、
経験が積み重なっても、
あたしはきっとひそかに涙する。




涙のふるさと



「笑わないでね 俺もずっと待ってるよ
 忘れないでね 帰る場所がある事を」
            (涙のふるさと/BUMP OF CHICKEN